診察内容
MRI検査
MRI検査は、強力な磁石の中に体を入れ、磁気と電波を利用し体の臓器や血管を撮像する検査です。
以下のようなことが特徴として挙げられます。
- 使用する磁気や電波は無害で、体に感じるものではありません。
- X線は使いませんので、CTと違って被ばくはありません。
- 体位を変える必要がありません。患者さんご自身で体の位置を変えなくても、あらゆる角度から、体の中の様子をみることができます。
- 造影剤なしで頭頸部の血管を映し出すことができます。
MRIの画像はCTの画像と比べて筋肉、臓器、骨髄などの濃度の差が大きく、臓器や組織の区別が容易な独特の画像です。脳外科領域では脳・脊髄などに生じた炎症や腫瘍などの病変の診断に向いています。
病変の質的診断や微小な病変部の発見にも有効です。症状がない初期の脳梗塞や脳動脈瘤などが診断でき、病気の早期発見・予防に役立ちます(脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳血管病変、脳変性疾患など)。
1.5テスラMRI装置 Brivo MR355
当院のMRIはGE社製1.5テスラMRI装置を導入しております。
数有るMRI装置の中でも最高クラスの画像を描出することが可能で、極めて精度の高い画像診断を行うことができます。
現在、臨床で使用されている多くのMRI装置は0.2テスラから1.5テスラです。(テスラとは磁束密度あらわす国際単位です。1テスラ=10,000ガウスで、ピップエレキバンが80ミリテスラ、800ガウスです。)磁場の強さを表していてその数値が大きいほどより詳細な画像を描出することができます。
通常、MRI検査は予約制になっている病院がほとんどですが、当院では受診されたその日にMRI検査ができ、すぐに診断結果がお聞きになれます。
検査の流れ
1. 問診票の記入
診察の際、MRI検査が必要であると判断された場合には、安全に検査を行うために「問診票の記入」をお願いしています。
以下の場合、MRI検査を受けることができません。
- 心臓ペースメーカーを使用している方。
- 人工内耳を埋め込まれている方。
- 可動型義眼を装着している方。
以下の場合、MRI検査を受けることができない場合があります。
- 脳動脈の手術を受け金属クリップを入れている方。
- 金属製の心臓人工弁を入れている方。
- 妊娠、又は妊娠している可能性のある方。
2. お荷物をロッカーにお預かりします
メガネ・腕時計・アクセサリ・ヘアピン・鍵・入れ歯など、身につけている金属類は全て外して下さい。特にピアス・ヘアピン・エレキバンには気を付けて下さい。
クレジットカード・テレホンカード・定期券などはMRI装置から発生している磁気のために使えなくなってしまいます。検査室には持ち込まないで下さい。
検査部位によっては「検査着」に着替えていただく場合があります。
3. 検査を開始します
検査用のベッドに仰向けに寝ます。体の位置がずれないように固定させていただきます。
検査中に異常を感じたときのために、連絡ブザーを持っていただきます。また、検査中は検査室スタッフとマイクを通していつでも会話ができます。同時に、直接及びテレビカメラを通じて患者さんの状態を絶えず見ております。
検査時間は頭部・脊椎で約25分です。検査の内容によってはそれ以上かかる場合もあります。
検査が始まると装置から「ガーッ、ガーッ」という大きな音が繰り返し聞こえます。
検査中は動かないようにして下さい。動いてしまうと画像がぶれてしまい、診断の妨げになります。
4. 検査終了
お荷物を持って待合室でお待ちください。
検査終了後すみやかに画像診断にあたり、診断結果がお聞きになれます。
MRI検査をおこなった場合、診察・処方等すべて含めておよそ6,000円前後となります(3割負担の場合)。